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「飲食店のコストコントロールについて」

中小企業診断士 赤部 佳夫 (有限会社 実践マーケティング研究所)

1.三宮駅周辺で賃料の坪単価が5万円(1ヶ月)以上の物件も

 ・近年、駅から近く、直前通行量が多い1階物件の賃料が大幅に上昇しています。

   特に三宮周辺では5~6万(坪単価/1ヶ月)の賃料も多く、出店する側にとって、

  採算面からみてかなり厳しい状況になっています。もちろん、2階や地階であれば、

  こうした物件でも半額以下になることも多くなります。それでも決して安いとはい  

  えない金額ですが。

 ・飲食店の売上計画の基本は、通常、

   客単価×客席数×稼働率×回転率

  で設定されます。

 ・いくら立地条件の良い場所でも、客単価や稼働率、回転率が低ければ、客席数の

  多さという規模の優位性は発揮されず、むしろ高額家賃のマイナス面が生じます。

 ・したがって、出店前に自店のコンセプトやオペレーションの特性を十分に勘案し、

  ①直前通行量が多い高家賃(坪単価)で小規模の物件

  ②駅から少し離れるが低家賃(坪単価)で厨房面積も広くとれる物件

  ③独自の集客システムがあり、駅から近い地階や2階以上の低家賃物件

  等、自店の得意な立地と規模を事前に十分に検討されることが重要です。 

 

2.低人件費型のオペレーションを構築できていますか

 ・ホール担当者の人件費や身体的負荷の削減を図りましょう。

  ①従業員の総移動距離の短縮を図る

   ・例えば、宴会対応において、前菜は予めテーブルにセッティングしておき、

    その後の料理は大皿に盛付け、セルフサービスで提供する。

   ・これにより、人数にもよりますが、担当者の厨房からの移動距離は大幅に            

    削減可能になります。ドリンクも厨房カウンターでグラス交換制にすること 

    により、追加注文受付→テーブルに個別提供のオペレーションより担当者の          

    移動距離が大幅に短縮されます。

  ②なるべく直線型の作業動線パターンを設定する

   ・ホール従業員の身体的負荷の低減を図るため、

    「直角に曲がる回数を削減すること」

    が有効です。厨房から客席への移動において、少しでもシンプルな直線の

    往復パターンに近づけることが有効です。例えば、デシャップ台の配置の

    見直し等も検討してみてください。

 

3.食材の原価配分のバランスを見直しましょう

 ・食材原価の引き下げを図る目的で野菜や炭水化物系のメニューの構成比を高め

  られているお店を時折、見かけますが、果たして顧客の満足度はこれで上昇す

  るでしょうか。

 ・賃料や人件費が高騰する中、食材原価を引き下げたいという狙いはわかります

  が、客離れやリピート率の低下を招いてしまえば、意味がありません。

 ・食材の原価のみを考えると、牛肉が40%、野菜が15%であれば、野菜メニ

  ューの方が収益性が高いということになり、牛肉は野菜に比較して2倍以上の

  高コストになります。この様な考え方では魅力のある肉料理のメニュー開発は、

  難しくなります。

 ・そこで重要になる原価管理の考え方が、

  「1皿当りの平均総コストのコントロール」

  になります。

 ・つまり、メニュー単品の食材原価率のみに着目するのではなく、

  店舗の全てのコスト(賃料、水道光熱費、通信費、販促費、人件費、食材等)

  を1日当りで割り、これを1日当りの総提供皿数でさらに割って、1皿当りの

  平均総コストを分析していくことが重要です。

 ・そうすると肉メニューと野菜メニューのコストは2倍も開きません。例えば、

  前述したオペレーションの改善により引き下げられた人件費の分を肉メニュー

  の食材に振り分ければ、「原価率80%の肉メニュー開発」等も可能になり、

  顧客の満足度の向上に高い効果の発揮が期待できます。

 

最後に

 ・飲食店を取り巻く経営環境は年々、厳しさを増していますが、環境の変化が

  問題点ではありません。「どう対応するか」が問題点になります。

 ・そのためには、環境の変化を分析した上で、自店の強みをその変化に合せて

  対応させていくことが重要です。皆様のお店の発展を心より祈念申し上げます。

 

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