「ビジネスでのレジリエンスという考え方」

　皆さま、レジリエンスという言葉をご存知でしょうか。昨今、レジリエンスという言葉を聞くようになりましたが 意味として、想定外のことが起きても立ち直る、復活す る、適応能力を持つというニュアンスに近い言葉です。

　ビジネスにおいてのレジリエンスとは、変化の激しいビジネス環境を、しなや かに強く生き抜く力、予想外の問題が発生した時に、様々な代替案を考えておき、 切り替えていく柔軟さを持ち合わせて生き残っていくことです。

 　経営者・社員の精神面では、予想外のことが起きても、心が折れないように普 段から心の準備・切替えがいつもできるようにしておくこと、ゆえに、経営者・社員には、危機的なことが発生したときには、どう行動すべきなのか？ 危機は常に起こ るものという考えを組織の中で浸透させていくことが必要になってきます。

　現在、世界中でコロナウイルスに侵され人も企業も打撃を受けています。それだけで なく、台風、洪水、大規模火災や地震などの自然災害が多発しており、企業としても大 変な時代に差し掛かっております。

　国としても中小企業を守るため、中小企業強靭化法を成立させており、様々な対策が練られております。その一部に企業への BCP（事業継続計画）の策定を推進し、中小企 業が生き抜けるよう支援しております。

　しかし BCP を作成しても結局は形骸化してしまうことが多いので、BCP とレジリエン スの考え方を密接につなげ、BCP が形骸化しないよう、実効性のあるものに改善していくことが求められています。

　政府は、「レジリエンス認証」という制度を設置して企業に普及を図っています。すそ野の広い社会全体の強靭化を進める目的で作った制度です。

　メリットは、①「レジリエンス認証」を取得することによって世間、顧客、銀行にア ピールすることができる。②自らの BCP（事業継続）の取り組みを専門家の目で評価し てもらうことにより改善点のヒントを得られる。③企業イメージや社員のモチベーショ ン向上、ステークホルダー（利害関係者）との信頼関係の強化に有効であるなどが挙げ られます。

　つまり、「レジリエンス認証」を取得すれば、社内外へのアピールにもなります。

　※ 「レジリエンス認証」制度とは、内閣官房国土強靭化推進室のガイドラインに沿っ て「（一社）レジリエンスジャパン推進協議会」が「国土強靭化貢献団体認証」とし て行うものです。 最後に国際的には、SDGS（持続可能な開発目標）、ESG（環境、社会、企業統治）を推 進しており、人口爆発、自然災害、環境問題を抱えながら世界で人類が生き延びていく 持続可能な企業活動が喫緊で求められています。

　BCP、SDGS、ESG を総合的に頭におきながら防災、減災、強靭さ、事業継続をバラエテ ィに富んだ考え方で持ち、危機は必ず起こるという危機意識を常にもっておくようにし ておかなければならない。つまりレジリエンスを高めることが重要です。

　経営者は、建物・設備のハード面を強化するなどの防災強化だけでなくレジリエンス という考えを持って社員に教育する。自然災害・感染・突発的な事故のリスクヘッジと して、損害保険に加入するなど、金融面においても安全意識を高めておくことが大事に なってくるでしょう。

　ご興味がございましたら、こうべ企業の窓口にご相談ください。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（この内容は、２０２１年６月時点の情報です）

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