平成 30 年度に新設・拡充された雇用・労働分野の助成金についてご紹介します。
助成金は国の施策を実現させるために支給されるものです。助成金は返済する必要のない お金なので、企業経営に大きなメリットになります。
厚生労働省関係の助成金は、会社が支払っている労働保険料の一部を財源としています。 保険料を支払うだけでなく制度を有効活用してください。
※厚生労働省の助成金は細かく分類すると 50 種類以上にも上りますが、ひとつひとつの助 成金にそれぞ
れ支給要件があります。申請の難易度には差があることに留意したうえで、 会社として取り組むべきか
どうかを判断してください。
本原稿では助成金の使いやすさを★印で5段階表記しています。最も使いやすい助成金 を★5 個として
評価しています。参考にしてみてください。
1.【非正規雇用労働者のキャリアアップの推進(予算増)592 億円⇒773 億円】
●キャリアアップ助成金(使いやすさ ★★★★)
(新たな加算の仕組み創設・正社員化コース上限 57 万円×20 名/1 年度)
➡ 中途採用での利用が効果的
2.【時間外労働の上限規制など長時間労働の是正(予算増)36 億円⇒72 億円】
●時間外労働等改善助成金(使いやすさ ★★★)
①時間外労働上限設定コース : 経費の3/4(上限150万円)
➡ 勤怠管理システム等の導入経費が対象
②勤務間インターバル導入コース : 経費の3/4(上限50万円)
➡ 管理に必要なシステムの導入経費が対象
※上記2コース共に勤怠管理システムを導入・変更する会社には有効な助成金
3.【多様な女性活躍の推進(予算増)160 億円⇒292 億円】
●両立支援等助成金(使いやすさ ★★★)
①育児休業等支援コース:育休取得時 28.5 万円 取得後復帰時 28.5 万円
対象者-正社員・非正社員共に 1 名/企業まで
②出生時両立支援コース:男性が育児休暇を取得する推進助成金
対象-男性 第一子 57 万円 第 2 子以降減額
育児休暇 5 日取得で付与
4.【高齢者の就労促進】(予算増)220 億円⇒262 億円】
●65 歳超雇用推進助成金(使いやすさ ★★★★)
①65 歳超継続雇用促進コース
・A.65 歳以上への定年引上げ B.定年の定めの廃止 C.希望者全員を対象とする 66 歳以上
の継続雇用制度のいずれかを導入した事業主に対して助成を行うコースです。
5 万円~160 万円
②高年齢者無期雇用転換コース
・50 歳以上かつ定年年齢未満の有期契約労働者〈6 か月以上を無期雇用に転換させた
事業主に対して助成を行うコースです。
対象労働者 1 人につき、48 万円が支給されます。
※支給申請年度 1 適用事業所当たり 10 人までとします。
5.【教育研修の助成金】
●人材開発支援助成金(使いやすさ ★★★)
①認定実習併用職業訓練(上限 1000 万円/年)来年 4 月入社の新入社員に最適
: 正社員に対し OJT・OFFJT の併用教育実施により
助成あり。(約 665 円/時間/人)
(但し、研修最低時間の制限あり)
②特別育成訓練コース (上限 1000 万円/年)随時
: 非正社員に対し教育訓練を実施した場合に助成あり。
(約 760 円/時間/人)
➡キャリアアップ助成金の正社員化コースと併用する と効果的。
社会保険労務士 佐藤和之(さとう・かずゆき)
「採用活動を行っていても、なかなか応募が来ない」「応募コストが高い」といった方のために「求人票の作成方法」や「応募方法の見直し」について、コンサルティングさせて頂きます。又採用活動をするにあたって気になるのが、採用コストの問題です。採用や労働環境改善を行うことによってもらえる助成金をご説明させて頂きます。
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