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決算書

税理士 長谷川和弘 (長谷川和弘税理士事務所)

そろそろ、3 月決算法人の申告時期となりました。3 月決算は全体の 20%程度だそうです。 決算の状況は、いかがでしたでしょうか。 経営者の皆様方は、損益計算書の流れは基本的に分かっておられると思います。 問題は貸借対照表の方です。 貸借対照表は決算時における財政状態を表す財務諸表ですが、よくお分かりでしょうか。

 

ここでは、私が見かける要注意の決算書を貸借対照表に絞ってお話します。

 

現金

現金は多い方が良いのですが、あくまでも会社金庫の残高と一致しているのが 大前提です。更に、現金が毎年、帳簿上のみで増加するのは、要注意です。 では、なぜこの様な事が起こるのでしょうか。

① 領収証の紛失などにより、経費とされるべきものが経費とされていない。

② 経理担当者に不正の可能性がある。

③ 経営者が私的に流用してしまっている。 経営者が私的に流用している場合、税務署は、会社が経営者に金銭を貸し付け ていると考え、貸付利息が発生し、会社に利息分の利益が生じ、これに法人税 が課されます。 このような事にならない為には、金銭出納帳を作成する必要があります。

 

仮払金

仮払金とは文字通り明細等が分かる前に仮に支払われた金銭なのですが、会計 入力者は仕訳が分からないときや使途不明金的なものも仮払金とします。 仮払金は、正式な明細が分かった時点で、0 となるべきものですが、決算毎に 増加するのは、現金以上に危険です。 使用内容がよくわからず、これがそのまま、決算書に残っている状態です。 会計入力担当者が困っているという状況も考えられます。

 

この他にも、立替金、仮受金、更には社長貸付金や社長借入金も非常に危険な勘定科目で あり、これらの勘定科目を「ゴミ箱勘定」と評する方もおられます。

 

「現金」や「仮払金」が多い会社は、金融機関からの借入は、難しいと考えられます。 例えば、現金が 500 万円となっているのであれば、金融機関は融資の必要があるとは、考えてくれないでしょうし、仮払金が毎年、数 10 万円もあるようでしたら、まず、 仮払金の整理を要請されると思います。 いずれにしても、貸した資金をキッチリと運用して利益に結びつけてくれるとは、考えにくいでしょう。

 

財務諸表には、「貸借対照表」と「損益計算書」があるのですが、実際には表裏一体です。 利益を多く見せるため等で、「損益計算書」をよく見せようとすると、「貸借対照表」には、 キズが残ります。 これが長期間に及ぶと取り返しがつかない状態になっている可能性もあります。

決算とは、決算日における不明部分をすべて調べて、適正に処理するものです。 経営者の方々がそういう姿勢で決算に望まれると、必然的に「不正」も起こりにくいもの です。

また、税理士事務所等の決算担当者に決算内訳書等の解説をしてもらった方が良いでしょ う。決算の状態をしっかり分かっていなければ次のビジネスの判断を誤る可能性もありま す。

もし資金繰りに困っている会社様がおられましたら、現金出納帳を毎日記帳し、金庫残高 を定期的に確認する事をお勧めします。 意外にできていないのが実情ではないでしょうか。 これにより、不正を確認できるというのも事実です。 また、現金を含めた帳簿書類がきっちりしている会社や、経営者自身が会社の状況を理解 できている会社に良い会社が多いのは、事実です。

 

長谷川和弘税理士事務所

税理士 長谷川和弘

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