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地域別最低賃金が大幅アップ! どうする!?社員のキャリアアップ


社会保険労務士 西本 恭子 (社会保険労務士ニシモト事務所)

 

1.地域別最低賃金が大幅に引き上げ

 

   令和 3 年 10 月より都道府県ごとの最低賃金が 2 年ぶりに大幅に引き上げられました。

   コロナ禍で厳しい経営環境に置かれる企業が多いため、令和 2 年は据え置き、またはわずかな引き上げとなっていましたが、今年の引き上げではすべての都道府県において 28 円以上の引き上げとなりました。(下記、近畿二府四県をご参照)  

        

      

     

 最低賃金は、時給ベースで表記されるので時給者のパート・アルバイト等のみに適用さ れると思われる方も多いのですが、日給・月給者についても 1 時間あたりの賃金額を算出し、最低賃金を下回っていないか、を確認しておかなければなりませんのでご注意ください。また、特定の産業に従事する社員については「特定(産業別)最低賃金」と比較して高い方の最低賃金を支払わなければなりません。

 

【月給者の最低賃金確認方法】

 (基本給 + 諸手当※)÷1 か月平均所定労働時間数≧ 最低賃金額

 

 ※諸手当の中に通勤手当、家族手当、精皆勤手当などの仕事に関連しない手当や残業・休日出勤などの 
  時間外の手当を含めることはできません。

 

2.賃金と能力が比例していない・・・

 

 「利益もあがっていないし、そもそも社員の能力は上がっていないのに、時給だけが上がっていく~!」との悲痛な事業主のお声をよく耳にします。また、社員は新しいことを学ぶことに消極的で、特に教育や研修を受けさせることもその必要性も感じていない・・ とのお声を聴くこともあります。 

 

 ところが、この最低賃金の金額については、平成 29 年 3 月 28 日に『働き方改革実行計 画』により、「年率3%程度を目途に(中略)全国加重平均で 1000 円になることを目指す」と決定されており、今後も毎年引き上げられることが予想されています。

 国についても、このような最低賃金の引上げに伴って、中小企業の生産性向上等を支援する様々な取り組みを打ち出してきていますので、賃金が法律により引き上げられることを 何も取り組まずにやり過ごすのではなく、社員に対する一層の能力開発やキャリアアップ を積極的に行っていく方向性に舵をきっていくことが求められています。

 

3.生産性向上のための支援策 

 

 例えば、自社の社員に特定資格についての講座を受講奨励する、必要な技能習得のために外部の専門職業訓練施設を活用する等の場合は、専門講座や研修の選択は比較的たやすいと思われますが、例えば「管理職に必要なマネジメント能力を向上させたい」「自社のデータを活用させるための ITスキルを向上させたい」等の職業能力全般にかかわる教育 訓練については、選択肢も広く、またかかる費用も千差万別で、どのような施設で何の研修を受講させるべきか?と悩まれる事業主の皆さまも多いのではないでしょうか?

 

 そのようなニーズに対応してくれるのが、厚生労働省所管の『独立行政法人高齢・障 害・求職者雇用支援機構』の中にある『生産性向上人材育成支援センター』です。【生産管理】【IoT・クラウド活用】【組織マネジメント】【マーケティング】【データ活用】などあらゆる産業分野の生産性向上に効果的なカリキュラムが用意されており、自社の幅広い職務階層の社員に対して、個別企業の課題に合わせたカスタマイズも行ってくれます。概要は以下の通りです。

 

  • 訓練場所  自社会議室やポリテクセンター(機構の職業訓練施設)会議室等(自由に選択できる)
  • 訓練時間  6 時間以上 30 時間以内(IT 業務改善は 4 時間以上)
  • 訓練内容    座学と演習を交えた実務能力に繋がる訓練(課題に応じて設定)
  • 受講費用    訓練時間に応じて社員一人当たり 3,300 円~6,600 円 

 

  上記の訓練の最大の魅力は、公的な補助を受けた訓練だからこその安価な受講料(30時間の訓練に6600 円!!)で、教育は受けさせたいけれど費用の捻出が・・・と悩まれる事業主の皆さまは活用の余地あり!ではないでしょうか。
    

  人材育成支援センター(https://www.jeed.go.jp/js/jigyonushi/seisansei.html

 

 また、この人材育成支援センターで社員に生産性向上支援訓練を受講させた事業主は、人材開発支援助成金を利用して、訓練経費や訓練期間中の賃金の一部等の助成を受けることができます。

 利用には訓練対象者の職務と訓練内容の関連が認められること、10時間以上の訓練であることなど一定の条件がありますので、活用なされたい場合は、専門家である社会保険労務士へご相談ください!

 

4.更なる生産性向上のための手段は?

 

 今号では、社会保険労務士が人材育成の観点で、自社の生産性を向上させていくための一つの手段をご紹介しました。
 更なる手段については、ぜひ私が所属する『こうべ企業の窓口』へ!

 12 の専門士業が様々な専門的知見による「経営なんでも相談(初回無料)」で事業者の皆さまの課題解決のお役立ちになりたいと考えています。

「生産性向上のために、こんな取り組みを始めてみたいけれど、どんなことに注意したらよいのか?」など、皆さまから気軽にご相談いただければ、複数士業が各視点で、 事業に役立つアドバイスを行わせていただいております。どうぞご活用ください!

  

 (この内容は、2021年10月時点の情報です)

 


執筆者のご紹介

社会保険労務士 西本恭子(にしもと・きょうこ) 

 

判りやすい言葉で、法律と職場での実情との擦り合わせをアドバイスさせていただきます。経営者の方に元気を働く社員をイキイキさせるサポートが得意です。また、ワークライフバランス研修等を得意としております。

 

  1.両立支援

  2.各種社員研修

 

 

社会保険労務士ニシモト事務所

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